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2013/11/23

анатомия


今日は油絵のобход(アプホット、テストみたいなもの)でした。

朝から学校に行き、展示の用意をします。
エスキース(ラフ絵)を紙に綺麗に貼っていたり、
油絵につや出しの油を塗ったり。

教室に落ちているゴミを拾い、 мольберт(イーゼル)を並べていきます。
先生が一人ずつ作品を見ていき、
上手さや色の具合で、どれをどんな風に並べるか決めます。


例のうちのクラスで一番上手い人。
他のクラスも見て回ったけど、私が見た限り一番上手です。彼。

教えてくれる先生によって、クラスごとに絵の雰囲気が違います。
例えば、 はっきりとした色で明るく強い肖像画や、色のトーンが暗めの肖像画。
横向きが多かったり、間の取り方が不思議だったり。

私のクラスは、どちらかというと柔らかい感じ。
境界線を擦って擦って、ぼんやりとさせることが多い。

そういう意味で、彼の作品は本当にお手本になります。
真ん中の絵はクラスメートを描いたものだけど、本人にそっくり!


ああ〜もっと上手になりたいです。


さて、人物画と言えば欠かせないのが解剖学。
ロシア語ではанатомия(アナトーミヤ)。
これは、油絵科、修復科、グラフィック科合同で、講義を受けます。


週に1回は座学で、週に1回は絵を描く授業です。
もちろん全部ロシア語。
今は頭蓋骨。
真ん中の大きな頭蓋骨の模型を使って説明してくれます。
日本語でも分からないのに、ロシア語でなんて全然わかりません。笑

テストでは、模型を見ないで描かないといけないそうなので、
寝る間を惜しんで、骨を覚えなきゃ…
別に骨に興味ないのに…笑

 

2013/10/22

натюрморт


アカデミーでは、空いた時間(休憩時間とか、自主練とか)に静物画を描きます。

こんな感じで、配置とかコントラスト決めてセッティング。



アカデミーの方針はとにかくコントラスト。
同じ白でも、暖色なのか寒色なのか。
暗いのか明るいのか。

とにかく、そんなことを考えて色をつくります。


ロシア語で静物のことをнатюрморт(ネチュルモルト)と言います。
英語はstill life 。


かねてから、still lifeの語源について疑問を抱いていたので、調べてみました。

現代美術用語辞典より

語源的にはゲルマン語系(ドイツ語、英語など)と、ラテン語系(イタリア語、ロシア語など)があるそうです。
ゲルマン語系では、stilleven(動かざる生命)と呼ばれ、物事の静止性に重点を置いているのに対して、ラテン語系では、18世紀イタリアの造語で、natura morta(直訳すれば「死せる自然」)と呼ばれ、肖像画、歴史画などnatura vivente(生きている自然)に対して、蔑称とされていたようです。

おもしろいな〜。
「死せる自然」か。
さすが、イタリアというかなんというか。オペラの国だけある。笑
発想が詩的。


それにしても、外国語って不思議。
イタリア語のnatura mortaって、
naturaだけだったら『自然』、mortaだけだったら『死』を意味するわけですよね。

違う意味の二つが合わさったら『静物』って意味になるんだもんな〜。笑

あ〜、語学って大変だ。(´◎ω◎)