2013/11/27

お湯その2


サンクトペテルブルク、気温は−5度。
昨日からお湯出ません。


どうやら、本格的な冬が来る前に工事をしているらしく、
アカデミーも我が家も、お湯が出ません。

冬場のロシアはセントラルヒーティングという方法で暖を取っています。
 セントラルヒーティングは、建物中に管を巡らして、
そこにお湯を流して建物全体を暖かくする方法です。
つまり、管を巡っているお湯がそのまま日用使いのお湯なわけで。
つまり、その管を工事するということは、シャワーでお湯が使えないということで…

はい。
この時期に水シャワーでした。
震えながらシャワーを浴びてました。

ユウハ勇気ト経験値ガ5上ガッタ!

というのも、すっかりお湯が使えないことを忘れていた私は、
髪の毛を濡らした後にお湯がでないことに気づきました。
めんどくさがり屋すぎて、ケトルでお湯を沸かすこともせず、そのままでした。

5月にもお湯という記事を書いたのですが、全く同じことをしていて、
「ああ、人間って同じ過ちを繰り返す生き物なんだな」と思わず感傷に浸ってしまいました。
いいんだもん。
過ちを繰り返して人は成長するんだもん!



ロシアではたまにお湯が出ません。
ロシアではたまに電気も止まります。
ロシアはこんなに寒いのになぜかゴキ○リは生息しています。
スーパーのレジに並んでる多くの男性がお酒しか手にしてません。
カップルの喧嘩はだいたい女性が男性を殴って終わります。
アカデミーでは、寝ないと褒められます。休憩してると怒られます。
土日休日返上で絵を描いても終わらないくらいの量の課題が出ます。

それでも人間死なないのさ。


とりあえず、室内も寒いので、靴下2枚、セーターたらふく着込んでます。
まるで雪男の様…

ロシアに来ると、なぜか女度が下がる不思議!てへ

 

2013/11/24

Стокманн


前回のнотариусの記事で紹介した、

メトロ、площадь восстания(プロシャチ バスターニヤ)のすぐ前に、

 Стокманн(ストックマン)という大きなデパートがあります。


 

サンクトペテルブルクで2番目にスターバックスが開店した場所でもあり、

H&Mやら、何やら外資系のお店がたくさん入っています。

たいていのものは揃います。

 私は、ここのスーパーマーケットが大好きで、たまに行きます。

庶民向けスーパー、ピチョーラチカと比べると、値段は高いのですが、

人参もじゃがいもも綺麗だし、輸入食品もたくさんあります。

気分は、紀伊国屋!

 

 さすがロシア、乳製品の多さ。


 

さすがロシア、アルコール類の多さ。


 

日本食もちょっと売ってます。

お寿司流行で、醤油わさび海苔は完備。笑 


 



 たまたま用があってストックマンに行ったら、何やらイベントをやっていました。

女の人3人が、アクロバティックな演技を披露。

危なそうではらはらしたけど、綺麗でした。



 

2013/11/23

анатомия


今日は油絵のобход(アプホット、テストみたいなもの)でした。

朝から学校に行き、展示の用意をします。
エスキース(ラフ絵)を紙に綺麗に貼っていたり、
油絵につや出しの油を塗ったり。

教室に落ちているゴミを拾い、 мольберт(イーゼル)を並べていきます。
先生が一人ずつ作品を見ていき、
上手さや色の具合で、どれをどんな風に並べるか決めます。


例のうちのクラスで一番上手い人。
他のクラスも見て回ったけど、私が見た限り一番上手です。彼。

教えてくれる先生によって、クラスごとに絵の雰囲気が違います。
例えば、 はっきりとした色で明るく強い肖像画や、色のトーンが暗めの肖像画。
横向きが多かったり、間の取り方が不思議だったり。

私のクラスは、どちらかというと柔らかい感じ。
境界線を擦って擦って、ぼんやりとさせることが多い。

そういう意味で、彼の作品は本当にお手本になります。
真ん中の絵はクラスメートを描いたものだけど、本人にそっくり!


ああ〜もっと上手になりたいです。


さて、人物画と言えば欠かせないのが解剖学。
ロシア語ではанатомия(アナトーミヤ)。
これは、油絵科、修復科、グラフィック科合同で、講義を受けます。


週に1回は座学で、週に1回は絵を描く授業です。
もちろん全部ロシア語。
今は頭蓋骨。
真ん中の大きな頭蓋骨の模型を使って説明してくれます。
日本語でも分からないのに、ロシア語でなんて全然わかりません。笑

テストでは、模型を見ないで描かないといけないそうなので、
寝る間を惜しんで、骨を覚えなきゃ…
別に骨に興味ないのに…笑

 

2013/11/21

нотариус


 メトロплощадь восстания(プロシャチ バスターニヤ)というところに、
大きなリーガルセンターがあります。

 
 нотариус(ナターリウス)と呼ばれる公証役場は至る所にあるのですが、
 日本語の翻訳は、大きな場所じゃないとできません。


9時から22時まで。
4階まであり、なぜかスシバーも建物の中にあります。
ちょっとリッチな雰囲気。笑



建物は古いものの、かなり近代的で綺麗です。
(エレベーターは怖かった。すごく怖かった。)
 
そして、ここに来ると、しっかり働いてるロシア人を見ることができます!笑



そんなこんなで、無事に書類の翻訳とコピーできました。 



2013/11/15

プチобход


昨日は、学年上がって初めての、
デッサンだけのобход(アプホット)がありました。

知らなかったからビックリしました。
ほんと、情報がない…。笑


 обходはテストの様なもので、自分達の作品を並べ、先生が評価していきます。
どの学年も同時にあります。

こうやってみんなの作品を並べてみると、やっぱりレベルの差が明白です。
怖いよ〜;;

写真の左から2番目の人は、わたしのクラスで一番上手です。
彼の作品を見た人は、これでもかっていうくらい、みんな写真にとってました。

上手い人の筆遣いや明暗の付け方はとても勉強になります。
他人の作品をじっくりゆっくり至近距離で見れる機会はあまり多くないので、
обходは先生の評価のみではなく、学生にとっても良い機会のように思います。

まあ、私はあんまりобход好きじゃないんだけど。笑
(用意が大変だし、レベルがわかりすぎて怖いし…orz)

いつобходがあっても、動揺しないくらい上手くなってみたいものです。





2013/11/14

鳴き声


どの国も、その国独自の動物の鳴き声の表現がありますよね。
犬なら、わんわん。猫なら、ニャーニャー。

当然、ロシアにもあります。

あまりにも違くて面白かったので紹介します。

レベル1
猫:ニャーニャー:мяу мяу ミャウミャウ
牛:モー    :му    ムー

レベル2
犬:わんわん  : Гав Гав ガフガフ
カエル:ゲロゲロ :  ква    クヴァ

レベル3
豚: ブゥブゥ    :хрю хрю フリューフリュー
鶏:コケコッコー : кукареку  クカレクゥー



いやいや、 豚さん、絶対そんな風には鳴いてないでしょ。


2013/11/11

青の炎[2003]


僕は一人で世界と戦っている。




















監督:蜷川幸雄
出演:二宮和也、松浦亜弥、鈴木杏、etc...

 舞台は湘南。高校生の秀一は母と妹・遥香と穏やかに暮らしていた。
ところがある日、母が10年前に離婚した義理の父・曽根が現われ家に居座ってしまった。
傍若無人な曽根は、母のみならず、妹にまで暴行を働こうとした。
秀一は、そんな曽根を自らの手で殺害するため綿密な計画を練る。
その犯行は一見完璧なはずだったが…。




公開当時、母と観に行った覚えがあります。
もう、10年も経つのか…
ラストが幼い私にはあまりにも印象的で、ずっと心に残っていた映画でした。
 
この映画を一言でいうなら、「やるせなさ」かな。

家族を守るため。
少年の心に灯った青い炎はあまりにもやるせない。

犯罪に犯罪を重ね、逃れられなくなってゆく。
一人きりの孤独な戦い。
劇中、秀一も「何やってんだ、オレ」といっていた。

人の守り方っていうのはきっと様々で、
みんな不器用ながらもお互いを守っているのだろうけど、
潔癖な10代の少年にとっては、真綿で包んだ様な守りよりも、
もっと強固な砦が欲しかったんだろうな、と思う。

大人にとって1年なんてすぐ近くの未来で、
だからこそ、荒波を立てない方法や、先を見据える選択をするのだけど、
少年にとって、1年、1ヶ月、1日というのは長いもので、
未来はあまりにも漠然としていて、小さな不安要素が大きく自分を蝕んでいったりする。

もしも、秀一が家族を守るために一人で戦うのではなく、
家族と一緒に戦う、違う道を選んでいたなら…と思わずには居られない。
 ほんとに、やるせない。
 

東野圭吾著の「さまよう刃」とか、湊かなえの「告白」とかも、
少年犯罪や殺人の正統化の是非を問うものなんだけれど、
実際、どうなんだろうか。

人を殺してもいいか?
この質問なら、当然答えはNo.だ。

けど、人間としてクズといってもいい人なら?
たくさん殺人を犯した人を死刑にするのは?
一人を殺せば数人の命が助かるなら?

いつだったか、NHKで「ハーバード白熱教室」というものをやっていた。
そこで、ハーバードの教授が生徒たちに問うのだ。

「人の命の重さは平等か?」

もちろん道徳的に考えてたら命の重さは平等なんだけれど。

「命」そのものなら、私も平等だと思う。
生命体として、地球も人間も虫も、命は平等だと思う。
 
けど、この複雑な人間界で、色んな条件つけをされると、
どうしても「平等です」とは言い切れない何かがある。

まあ、こういう質問の答えはないのだろうけど。

 ただ、確かに、誰かを殺したいほど憎んでしまうことや、
誰かを殺さねばならない状況があるのは事実で。


自分は、できるならそういうものとは、離れた距離であれたらいいな〜と、
ゆとり世代の私は思ってしまいます。

精進します。


 

2013/11/09

варенье


先日、ぶどうをたくさん頂いたので、ジャムにしました。
手作りジャムは愛着心が湧いて、より一層美味しく思えます。


早速、朝食に使ってみました。
最近ハマってよく食べている、フルーツ&スメタナ。
 お好きなフルーツにスメタナをかけるだけ。
スメタナは、ロシアのサワークリームなんだけれども、
サワークリームというよりは、プレーンのヨーグルトに味が近い気がします。

そのままでも美味しいですが、ハチミツやジャムをかけたりするとより美味しい!


ジャムといえば、ロシアではваренье(ヴァレーニエ)というジャムが有名です。
ヴァレーニエは、果実を潰さない水っぽいジャムのこと(コンポートみたいな)で、
紅茶と一緒に飲んだり、ブリヌイにつけて食べたりします。

ジャムを作るのと同じ過程で、煮込む時間を減らせばヴァレーニエになります。

今回は、お弁当にすることも考えて、ドロッとしたジャムにしましたが、
次回はぜひ、ベリー系のフルーツでヴァレーニエを作りたい。


ジャム

1、フルーツと砂糖(フルーツの量の2/3くらい)を鍋にいれ30分ほど待つ。
(水分の少ないフルーツのときは、少し水入れる)
2、中火にかけて煮る。
3、グツグツしてきたら弱火にして煮詰める。
4、最後にレモン汁(もしくはお酢)を大さじ2〜3杯入れる。

煮詰める時間を減らせばヴァレーニエ、煮詰めて水分を飛ばせばジャムです。

語呂合わせ


町は寝静まっている。

窓から外を眺めると、行き交う人も疎らで、
車のエンジンの唸る音が微かに聞こえるのみ。
静けさの漂う夜の寝室で、ベットに寝転がり目を閉じ、その音を聞く。
ブルルゥゥゥゥン。 キィーッ。プップー。

眠りの訪れを待つが、なかなか寝付けない。 

「ああ、寝れない。明日も早いのに…」
小さく漏れた溜め息を聞く人もなく、私は諦めて枕元のランプを灯す。
その淡い光の下で、私はひたすらに閃きを待つ。
紙とペン、そして一つの辞書を携え、深い思考の淵に沈む。

!!!

きた!!

首ほっしぇーや!(шея:シェーヤ:首)」

閃きの拾い零しがないように、急いで筆を走らせる。

ふふふ。
何を隠そう。
私はロシア語の語呂合わせを作っているのだ!


遡ること、中学時代。
日本史の年号を覚えるために語呂合わせを作ったのが始まりだった。

記念すべき、最初の語呂合わせ。
「なにさ(723年)三世一身の法。梨見(743年)せて、墾田永年私財法。」

それからというもの、私は語呂合わせの虜になった。

高校時代の毎日の様にあった英語の小テスト。
日本史や古文…ありとあらゆるものに自分の語呂合わせを作った。


ということで、これからはたまに、(主に自分の為に)
ロシア語語呂合わせを載せていこうと思います。

ロシアに興味有る人も興味ない人も、一緒に楽しく覚えちゃお☆てへてへぺろぺろ


一人きりの寝室で、今静かに幕が上がった。
ロシア語伝説は始まったばかり。


だから、私はこう言いたい。

まだまだ奇跡の途中だ!(чудо:チューダ:奇跡

 

2013/11/07

Сырники


ロシアのお菓子、Сырник(スィルニク)。
2つ以上でСырники(スィルニキー)。

творог(トボーラク)と呼ばれる、カッテージチーズを使ったパンケーキ。



用意するものは、カッテージチーズ(水切りしたもの)、卵、小麦粉、砂糖。
思い立ったらすぐに作れます。

とりあえず、ダマにならないように混ぜる。
スプーンからまったりと落ちるくらいの固さで。
 フライパンに投入。
焦げやすいので、弱火で。

じゃーん。どーん。
もっちとふんわり。
ほんのり甘くて美味しい。

ジャムやスメタナ、ハチミツなどをつけていただきます。

簡単に作れるので、小腹が空いたらこれ作ってます。



〜番外編〜

学校の休み時間に、クラスメートのオーリャが語り弾き。
ほんっとに美声だった!びっくりした!

こんなに、多方面で芸術の才能があるなんて羨ましい〜〜!

アコースティックギターって素敵。



2013/11/05

День народного единства


11月4日は『民族統一の日』でした。
 
ロシア語ではДень народного единства

1612年、 ロシア・ポーランド戦争で、
クジマ・ミーニンとドミトリー・ポジャールスキー率いるロシアの義勇軍が、
モスクワをポーランドから解放した記念日として、祝日に制定されたそうです。


 17世紀初め、ツァーリの中央政府が崩壊し、ロシアはいくつかの地方政権に分解し、激しい内戦が繰り広げられました。
外国軍も介入し、モスクワの中心・クレムリンはポーランド軍の占領されました。

なんでも、1600年から1615年までに、ロシア国民の3分の1が亡くなったそうです。
 
1612年、ヴォルガ沿岸の街、ニジニ・ノヴゴロドで、
商人クジマ・ミニンが資金を集め軍隊を組織しました。
ドミトリー・ポジャルスキー公を司令官に据えた義勇軍は1万人以上にもなります。

こうして1612年秋にはポーランド軍を降し、1613年にロマノフ王朝樹立となりました。



去年、私がロシアに来た一番最初の祝日もこの『民族統一の日』でした。

去年は来たばっかりで、何をするでもなく家にこもっていたのですが、
今年はすっかり祝日である事を忘れておりました。

道すがら、歩いている人が少ないとは思ったのですが、
アカデミーの入り口で、受付のおばさんに「油絵科は今日はないわよ」と苦笑いで言われて、初めて気づきました。

しかし、何より驚きなのは、どうやら祝日にも関わらず、
活動している科があるということです。

なんでも、建築科はあるみたいだし、
アカデミー外にアトリエを持つクラスは、授業があったみたいです。

本当、法律をも越えるアカデミーって…笑


さて明日からまた頑張らねば。