2014/04/06

ヤング@ハート[2007]


「体は老いているが、心が老いることはない」


監督:スティーヴン・ウォーカー
出演:young@heart

平均年齢80歳の老人コーラス隊。
彼らが歌うのは、ロック音楽 !!
彼らに魅せられた監督が、コンサートまでの6週間を密着取材する。
たった6週間の間に、彼らには様々なことが起こり…
完全ドキュメンタリー映画。



人に勧められながらも、なかなか観ずにいたこの映画。
 観始めて最初の感想は、「めっちゃ笑える」。
おじいちゃん、おばあちゃん達の可愛いこと、可愛いこと。
元々老人(もしくは子ども)が主役の映画は好きなのだけれど、
これはドキュメンタリーだけあって、作り物ではない本人達の魅力が伝わってきた。


けれど映画が進むたび思うことは、彼らの「生きる姿勢」への尊敬。
80歳の人から見れば、私なんてヒヨッコだろう。
中には戦争経験者もいる。
程度の差はあれど、そんなに長く生きているのだから、
きっと、今までに色んなことを経験して来たのだと思う。
もちろん、良いことも悪いことも。


そんな彼らが歌うロックは最高に「cooooool!!」
年を重ねたものだけが得ることの出来る深みがある。

現代の歌手で歌の上手い人はいる。
音程も完璧で、ビブラートや抑揚の付け方等の技術もある。
けど、それだけの人が多いように思う。
流行にのせて口ずさみはするけれど、人生を変えてはくれない。

「歌は心で歌うもの」と誰かが言っていたけれど、まさにその通りだと思う。
歌詞を間違えても、音程があってなくても、リズムを間違えても、
彼らの歌う歌はなんて魅力的なんだろう!

今まで生きて来た道のりを、そしてこれからも続く命を。
やがては皆が辿ることになる「死」を。
ロックにのせて歌う彼らはまさにロックスター!
ロック風に言えば「You're so hot!」って感じ?笑

自分もいつかは年を取る。
まだ現実的には考えられないけど、
歩けなくなったり、話せなくなったりするときが来るのかもしれない。

けど、たいていのことは大声上げて笑い飛ばせるようになりたいな。


映画を観終わったあと、こう叫びたくなった。
 「I feel goooooooood!!!!」

老いてゆくことも楽しみに変えられる。
 そんな映画でした。