2013/05/14

WE NEED TO TALK ABOUT KEVIN[2011]


‘慣れ’と‘好き’は違うんだよ。君は僕に‘慣れ’てるだけだ。




邦題:少年は残酷な弓を射る
監督: リン・ラムジー
出演:ティルダ・スウィントン、ジョン・C・ライリー、エズラ・ミラー


自由奔放な作家、エヴァは妊娠を機にキャリアを断たれる。
それ故、生まれてきた息子ケヴィンを上手く愛せない。
それでも愛する夫と息子のため良き母になろうと努力するが、
息子もまた、母に対して心開かず反抗的な態度をとり続ける。

時が経ち、ケヴィンは賢く美少年に成長するが、
そんな彼の16歳の誕生日を目前にしたある日、
エヴァの人生を揺るがす恐ろしい事件が起きる。
 


予告編は見ないのがオススメ。笑
ショックを受けやすい人も、今妊娠してる人も見ないほうが良いと思います。

わたくし、基本的にはハッピーエンドな映画が好きなんです。
ですが、人様に大声でオススメできないような映画も好きらしく、
本作も大声ではオススメできません。笑
けど、世界観が本当に秀逸!!


周りからすると一見幸福そうな家族ほど、実は歪だったりすることってよくあると思う。

社会的には成功者でも、家庭で肩書きなんて関係ない。
そこにあるのは、1対1の人間関係。

家族だから理解し合えて愛し合える、なんていうのは幻想なわけで。
むしろ、家族だからこそ醜い部分もたくさん知ってるし、許せないこともある。

親子関係って難しいな。
どんなに家族らしくなくても、親子である事実は変わらないんだもの。
特に、小さい子供にとって、母親のなんて重要な事。

どんなひどい親だったとしても、子供は親からの愛を求めるもの。
けれど、そんな親だって人の子で、見返りを求めてしまう。

お互いが「欲しい欲しい」状態で、堂々巡り。
なんて不毛なんだろう。
 
どちらにせよ、人間というのは不器用なものなのかもしれない。

作中のエヴァも不器用な人間代表。
決してケヴィンを愛していないわけじゃないのに上手く伝わらない。
すっかりひねくれてしまったケヴィンだって、きっとエヴァのことは嫌いじゃない。
むしろ、恋してるといっていいほどの執着心で、愛してるんだと思う。

お互いが、理解し合おうと思えたなら。
素直になれたなら。
きっとこんな残酷なことは起こらなかった。

日常に溢れる事件の数々。
そのどれもが、とは言わないけれど。
腰を据えて話し合う事によって、解決できたこともあるんだろうな。


忙しい日々の中で、自分や家族について考える時間がめっきり減ってしまった現代。
けど、たまにはゆっくり考え話し合うことが必要だな、と思った映画。

人間関係の基本はコミュニケーション!当たり前だけども!

  

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