本日は教室&パドクラスのご紹介。
私のクラスは Подготовительный курсといいます。
通称パドクラス。
日本語だと準備クラスという意味です。
前のビスタフカの時の記事でも少し書いたのですが、このパドクラスは4クラスあります。
ロシア人のみのが2クラス、中国人のみが1クラス、その他外国人のみが1クラスです。
ただ、4クラスとは言っても、人数にかなりのバラつきがあります。
私のクラスは10人ちょいですが、中国人クラスは、なんと約50人!
ロシア人クラスは20名ずつくらい。
外国人パドクラスは本校舎から少し離れたところにあります。
写真の左側にある看板?みたいなのは建物の説明で、なんでもイリヤ・レーピンが住んでいた建物らしいです。(レーピンはうちの学生だった。)
中に入るとこんな感じ。
モデルさんが立つ場所。
画材置き場
パレットたち。
描き途中の作品おいてる。
そもそもパドクラスとは何なんだという話なのですが、外国人に限って言えば、ロシア語で多少会話ができるようにするため(本当に英語が通じない。)と本当にこの学校に入学する意思があるのかを調べるためのクラスです。
入学する意思があるから留学するのでは、と思うかもしれないですが、やはり実際に来てみないと分からないことばかりなのです。
先生でさえ情報把握していません。
実際、来てみたけど想像と違ったから入学はしないという人もいます。
話が少し逸れますが、入試は、ロシア人はロシア人のみ(パドクラス+一般入試)でかなりハイレベルな争いが繰り広げられるらしいです。
中国人含む外国人は基本パドクラスに入らないといけないので、外国人パドクラスのみでの入試になります。
やはりそれなりに大変らしく、2年以上パドにいる人もザラにいるようです。
噂によると最長5年パドクラスにいた人がいるらしく伝説になっております。
そしてパドクラスの授業ですが、9時半から授業開始。
2時間デッサン、3時間油絵。昼の休憩(30分だけ;;)後、午後から3時間のロシア語が週5日。
そして週に1回構図の提出があります。
構図の提出は先生にアドバイスをもらって同じテーマのものをどんどん改良していきます。
(↑がやっかいでなかなか終わらない。毎日寝不足(p_=)zzZ)
ロシア語の授業は、旧ソ連地域から来ている生徒(ウクライナなど)はすでにロシア語を話せるので免除となります。
毎日9時半から18時まで。週5日。
なかなか過酷や・・・
と思ったもの束の間、学部に上がると更に授業が増えて20時半まであります。
20時半ってどういうことよ。笑
そして・・・土曜日も18時半まで授業が。(ちなみに始まる時間は同じ)
どういうことなのよ。
ゆとり世代の私は果たして立ち向かえるのだろうか・・・
しかしまあ、さすがロシアで一番の大学なだけあって、学生のことは寝かせません。
卒業まで通常6年必要です。(パド入れれば7年)
6学年は卒業制作になるので授業はないですが、5年生までは毎日5時間はきちんと絵を描きます。
こんなに描かせる学校は他にないだろうし、 それだけ描けば、そりゃ写実は上達する!!!
ということで、上達を祈って今日もレッツコンポジション!!ヽ(;▽;)ノ
~番外編~
学部1年には手を中心に描きます。
人間のモデルさんを座らせて、みんなで手だけ描く授業があります。
学部2年は足です。
モデルさんの個性豊かな、くるぶしから下、踵からつま先まで描きます。
学部3年になると服のシワです。
美しい服のシワを描きます。
学部4年にやっとこさ人間をきちんと描けるようになるわけです。
学部5年にもなればマスタークラスです。
そして学部6年とうとう卒業です。
その頃には、諸事情により人数は半分ほどに減っております。
しかし、このこだわりが連綿と受け継がれてきたロシア美術の根源なわけですね。
バカにはできません。
なかなか鬼畜なスケジュールで、ソ連教育そのままだと思うけど、ここまできちんとやらせる学校は本当に素晴らしいと思います。
ちなみに、お医者さん並に筋肉と骨に詳しくなります。
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